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大人気!絵本から飛び出してきたようなお魚がま口

東京から静岡へ嫁いで

Craft Town最初の匠人は、とびっきりしずおかでも紹介された「お魚がま口」を製作されているideeさんを取材させて頂きました。

管理人 :はじめまして、本日はよろしくお願いします。

ideeさん:よろしくお願いします。

管理人 :まずは美容室を経営されながら制作されているということですが、これまでの経緯をお伺いしてもよろしいですか?

ideeさん:はい。平成元年に東京から静岡にお嫁に来てそれから美容室を始めました。だから結構長いですね。

管理人 :長いですね~。ちなみに東京のどちらからですか?

ideeさん :葛飾亀有です。なので結構チャキチャキなんです(笑)

管理人 :下町の江戸っ子ですね(笑)私も以前葛西に2年ほど住んでいました。

ideeさん:水族館の近くですね。

管理人 :お魚がま口を作られたきっかけはなんですか?

ideeさん:みんなの好きながま口を何か特別な形にならないかと試行錯誤して生まれて5〜6年が経ちました。

魚に深い意味はないんです 笑

ideeさん:魚に深い意味は無いんです(笑)。
口が開く物で想像していたらポワンと浮かんだんです。

管理人 :そうだったんですね!
実は私の勝手な想像で、これを作っている人はきっと焼津の方だろうと勝手に思っていました(笑)。柄も魚河岸シャツみたいで。 でも実際違って驚きました。         

ideeさん:焼津じゃないんです。
釣りをする主人からは、ヒレの位置が違うって言われます(笑)。

管理人 :あっ!これ魚種がちゃんとあるんですね!

ideeさん:こっちはナマズで、チョウチンアンコウ、たまにカエルとかウナギもあります。

管理人 :私も趣味で釣りをするんでなんとなくわかります(笑)
ご主人のこだわりも詰まってるんですね。

ideeさん:ちょっぴり詰まってますね。 
ちなみに、ここ(身体の部分)までは私がやって最後の金口は主人が担当なんです。

管理人 :あ、ご主人もやられるんですね。

ideeさん:そうなんです。

管理人 :個人的にすごくインパクトを感じるのがこの半開きの目なんですけど。

ideeさん:本当は瞼なんてないんですけど、これはオラオラ系の顔でこっちはトホホな顔なんです。目の大きさもちょっと違うんです。

表情もデザインもパーツもすべて違う。 同じものは作らない

管理人 :なるほど!傾ける角度によって表情がそれぞれ違うんですね!

ideeさん:そうなんです。 トホホが一番人気なんですけどね。 カサゴはちょっとオラオラ系なんです。 魚のイメージもここで出してるんです。
     
管理人 :この目がまた可愛らしいというか、個人的にはすごく親近感が沸きます(笑)
そういう細かいこだわりがいろいろあるんですね。

ideeさん:とにかく同じものはひとつも作ってないです。

管理人 :それがハンドメイドの良いところなんですよね!

ideeさん:これ、名前が全部ついてまして、この子が「えいちゃん」で、こっちが「あんずちゃん」。目を付けた瞬間にパッと名前が浮かぶんです。

管理人 :今まで制作されていて大変だなと思ったことはありますか?

ideeさん:おかげさまで人気なんですけど主人共々腱鞘炎で製作が追い付かないところです。    

管理人 :ご主人も腱鞘炎になっちゃうほどなんですね。

ideeさん:主人は看板屋なんです。だから結構器用ではあるんです。

管理人 :他に困ることはありますか?

ideeさん:無いですね。
あえて言うならお店(美容室)がファクトリーになっちゃうことかな(笑)。

生み出してることが楽しい

管理人 :なるほど(笑) 美容室兼アトリエみたいになってるんですね。

ideeさん:そうなんです。ここ美容室だけどお店の中がファクトリーになっちゃってるんです(笑)。

管理人 :お魚がま口以外にも何か作られてるんですか?

ideeさん:はい。
マスクやバッグ、ポーチも作ってます。あとパンツも作りますね。人をダメにするパンツです(笑)。男性用でかなり大き目に作ってあります。柄も和柄でパンチがあります。      

管理人 :では今度反対に、嬉しかったことはありますか?

ideeさん:たくさんあります。
とにかく作ってることが楽しいんですよ。寝ててもアイデアがどんどん沸いてきて、この子達もう何千個作ったかわからないんですよ(笑)。 でもまだまだ終わらない、次はこうしてあげよう、ああしてあげようって止まらないですねぇ。
     
管理人 :アイデアがどんどん出てくるんですね。
ideeさん :生み出してる〜(笑)

管理人 :買ってくれるというよりも、自分でどんどん生み出してることが楽しいんですね。

ideeさん:そうなんです。
一日に頑張っても3個くらいしかできないんですけどね。自分で作りながら「もう出てこないだろう」と思いながらも最新の子がこのチョウチンアンコウの「ジュリー」です。

拘ったら良いものは生まれない

管理人 :あっ、こういうつなぎ目をあえて出してるんですね。確かにこういうのも味があっていいですね!

ideeさん:そうなんです 1個ずつ時間をかけて個性をだすように心がけています。

たまに「もう生めな~い!」って言いながら生んでます(笑)。
     
管理人 :それでもこれだけ作られるんですね。
よくアイデアは浮かぶけどなかなか形に出来ないという方は多いんですが、それでもこれだけ形にしてしまうのは凄いですね!

ideeさん:つたないところも味とゆーことで(笑)

管理人 :いえいえ、それがハンドメイドの良いところだと思っています。
既製品みたいに全て同じ寸法で全てが同じになるようにキチキチッと機械で生産されるのもそれはそれで良いんですが、こういうのみたいにわざと縫い目を出したりして、これがハンドメイドにしか出せない"味わい"であって、そこが良いところだと僕は思います。
ideeさん :生み出すことは凄く好きなんです。片付けは何より苦手です。

管理人 :片付けが苦手な方はいっぱいいますよね。
また、作るのに拘り過ぎるのもよくないんですね。

ideeさん :私の場合はこだわったら良いものは生まれないと思っています。アイデアと直感で気づいたら手が動いています。

愛情のない子は作らない

管理人 :すごい! 僕の性格は考えて計画立ててやっと動き出す方なので、そういう行動力は憧れます。

ideeさん :うちの主人からは前のめりすぎと言われます(笑)

管理人 :思考と手が同時に動くんですね。羨ましいです。
ちなみに、先ほどあまり拘りは持たないとおっしゃいましたが、何かひとつ拘るとしたら何ですか?

ideeさん:まぁいいかでは作らないです。とにかく愛がこもっています。魚達は札に名前が付いていますが実は性格や特技などのプロフィールもあるんです!

管理人 :では一つ一つがもう完璧なんですね。

ideeさん:個性としては完璧?なんじゃないかなぁ〜

不思議と購入してくれたご主人さまはお魚の顔や個性などそっくりな子を選んでいかれます♪

管理人 :それは素晴らしいです!

ideeさん:おかげさまで、今まで売れ残った子は一つもないんです。   

可愛がってあげて下さい

管理人 :なるほど!聞けば聞くほど面白いですね! いいですね。
ちなみにこれはどこで販売されてるんですか?

ideeさん:マルシェやデパートに置かせて頂いてます。          
今回、販売ではなく「発信」していくって伺ったのでお話してみようと思いました。

管理人 :はい! 今回このサイトと取材の目的は、クリエイター様の「思い」を発信するのが一番の目的です。
商品を販売するだけでなく、その商品を作られるクリエイター様がどんな「人」がどんな「思い」で製作されているのかを購入される方だけでなく全国に発信したいと考えております。
これにより、クリエイター様と購入される方の「思い」が繋がると同時に、クリエイター様一人一人を「ブランド化」できると考えています。
将来的には、トヨタ自動車がレクサスというブランドを作り上げたように、静岡からブランドを立ち上げられたらという夢を持っています。     
でも中には、商品のイメージを壊したくないので表に出たくないという方もいます。

ideeさん:はい!私そのタイプです。

管理人 :もちろん、クリエイター様の中には、商品のイメージを壊したくないから私は表に出ないです。という方もいらっしゃるので、このサイトでは顔を出さなくてもOKとしています。 一番伝えたいのはクリエイター様の顔ではなく「人柄」と「思い」ですので。

ideeさん:今回勇気を振り絞りました!ありがとうございます。

管理人 :ありがとうございます!
ちなみに、ideeさんにとって静岡はどんなところですか?

ideeさん:どこでも深呼吸できるところかな。すみません上手く言えないです(笑)
どこでも山が見えて、ここに居られることがとても嬉しいんです。

管理人 :なるほど。なんとなくわかりますよ。他県から来られた方ならではの回答ですね。ありがとうございます。最後に、購入される方へ一言お願いします。

ideeさん:可愛がってあげて下さい!

管理人 :本日はありがとうございました!